タオルの聖地。愛媛県今治市。
120年もの間、タオル産業が受け継がれてきたこの土地には、タオルの生産に関係する工場が200近くも集まっています。
しかしその昔は500以上ものメーカーが存在していたものの、1980年代には中国製タオルの輸入やバブル崩壊などによって半数以上が廃業となり今治の四国タオル工業組合は瀕死の重傷となったのです。
<参考記事>「知られざる今治タオルの誕生秘話」
そこから奇跡の復活を成し遂げた今治タオル。
タオルのタグに込められたブランドロゴの想いや4ケタの番号の秘密とは…
ブランドロゴに込められた3色の意味と想いとは
◆ 今治の恵まれた自然と歴史・伝統
最近では認知されつつある、今治タオルブランドロゴは赤・青・白の3色で構成されています。
<赤に込められた想い>
「登りゆく太陽」と「産地の活力」
活動的、情熱的、先進的、生き生きとした力強さ、動き、インパクトなどをイメージさせる色。今治タオルの存在自体が、社会の注目を集め、日本を象徴する商品のひとつであるという位置付けです。
<青に込められた想い>
「波光煌めく海」と「豊かな水」
品質に対する安全と安心、信頼、歴史と伝統、鮮明性、落ち着きなどをイメージさせる好感度の高い色。今治タオルの持つ歴史と伝統を背景とした高品質をシンボライズしています。
<白に込められた想い>
「空に浮かぶ雲」と「タオルのやさしさ・清潔感」
やさしさ、清らかさ、清潔感、、無垢、癒し、真心、柔らかで慈しみにあふれた愛情をイメージさせるピュアな色。今治タオルの無限の可能性を示唆する広がりを表現しています。
ブランドデザインした人は誰?
◆ 日本を代表するトップクリエイター、佐藤可士和とは?
皆さん、「佐藤可士和」という人物名を聞いてピンと来る方とそうではない方がいると思います。
では、これらの名前を聞くと、すぐにブランドロゴが思い浮かぶのではないでしょうか。
ユニクロ、楽天、セブンイレブン、TSUTAYA・・・
そうです。これらのブランディングとロゴを任せられた人物こそが佐藤可士和さんです。
凄いですよね。日本を代表する誰もが知っているような企業のブランディングとロゴを作っているのは、この方なのです。
しかもここで紹介しているのはほんの一部です。他にどんなブランディングしているのだろう!?って興味が湧きますよね。
ぜひ直接調べてみてください。佐藤可士和の事務所のプロジェクト実績はこちらでご確認ください。
そしてなぜ、佐藤可士和さんが今治タオルに携わったのか、こちらの記事もご参照ください。(当ブログ内「知られざる今治タオルの誕生秘話」)
4ケタの番号の秘密とは
◆ 実はどこよりも早くトレーサビリティを行っていた
今治タオルブランドの製品には隠された暗号があることをご存知ですか?
もしお手元に今治タオルブランドのタオルがあれば、ぜひ手に取っていただき今治ブランドのタグの裏側を確認してみてください。
今治タオルブランドの認証を受けたタオルのブランドロゴのタグをよく見ると小さな4ケタの番号があるはずです。
実はこれ、今治の製造メーカーごとに付番されている企業番号なのです。
今治には100社以上のタオル製造メーカーがあり、「今治タオル工業組合」の組合員企業が製造したタオルが 地域商標登録の「今治タオル」商品とされ、そのうち独自の厳しい品質基準をクリアした商品だけが、あの赤・青・白の3色の今治ブランドロゴを付けられます。
つまり今治ブランドタオルの商品には各メーカーの製造や商品に対する想いがそれぞれ込められており、その意思表示として製造メーカーの番号が記されていると解釈しても良いかと考えます。
最近では野菜などでも生産者の顔や名前が分かる「トレーサビリティ」が普及していますが、今治タオルが先駆けと言っても過言ではないでしょう。
また、例えばスニーカーにしてもナイキやアディダスなど様々なメーカーやブランドがあるように今治タオルにもメーカーによってこだわりや特色もあるので、これからはご自身の好きな今治タオルメーカーを決めるというのもこだわりがあって良いかもしれませんね。
ワールドタオルは今治タオルが有名になったきっかけの老舗、吉井タオルさん(企業番号:1010)の製品ですので自信をもってご紹介させていただいております。
では、あなたの今治タオルはどこのメーカーだと思いますか?
ぜひ知ってみたいですよね。
どのようなところでどのような会社が作っているのか。
ご用意しました。今治タオル工業組合の名簿はこちらです。
一番左の4ケタの企業番号とあなたが持っている今治タオルの番号を照らし合わせてみてください。